コワーキングスペースとは?料金体系やメリット、選定のポイントを解説
公開日:2022/11/15
コワーキングスペースとは、ノマドワーカーや個人事業者、在宅勤務の会社員など、場所を限定されずに働いている人たちが利用する、作業スペースです。
テレワークの広がりとともに、コワーキングスペースの注目度も高まっています。
本記事では、コワーキングスペースについて、料金体系やメリット、選定する際のポイントについて解説します。仕事をするうえで、コワーキングスペースの利用を検討中の方は、参考にしてください。
目次
コワーキングスペースとは
コワーキングスペースとは、在宅勤務の人や個人事業者など、自宅などで孤独に仕事をしているため、なかなか集中できず生産性があげられない人に向けた交流促進の場です。
1人での作業だけでなく、他の利用者との交流が可能なスペースとなっています。
コワーキングスペースは、2005年に在宅で働くソフトウェアエンジニアを対象としてサンフランシスコで開設されたのが最初とされています。その後、アメリカを中心に広がりを見せました。日本では2010年頃から徐々に広まっています。
シェアオフィスとの違い
シェアオフィスは、1つのオフィスを複数の企業や個人で共有することを指します。そのため、個室や半個室といった占有スペースが用意されている場合が少なくありません。
また、家具や電話・インターネット回線、プリンターなどが設備としておかれていることもあります。
電話対応や有人受付があるところや住所や電話番号を利用できるサービスを行っているシェアオフィスもあります。法人登記に住所が利用できるタイプもあるため、諸事情で自宅の住所が法人登記できない場合などに利用可能です。
一般的に、コワーキングスペースには住所を手紙の受け取りや法人登記などに利用できるサービスは少ない傾向で、その点がシェアオフィスとの大きな違いといえるでしょう。なかには「バーチャルオフィス」として住所や郵便受付サービスを利用できるコワーキングスペースもあります。
なお、シェアオフィスの中にも法人登記サービスなどは行っていない場合もありますので、利用の際は事前の下調べが欠かせません。
レンタルスペースとの違い
レンタルスペースは、「部屋」や「スタジオ」などのスペースを一定時間貸し出すものです。そのため、スクールや教室、ワークショップ、イベント、会議室などとして利用する場合が少なくありません。
一般的には仕事として利用するよりも、イベントなどの催し物や会議などを行うことが多いスペースといえるでしょう。
サテライトオフィスとの違い
サテライトオフィスとは、企業が本社などから離れた場所に設置する小型のオフィスです。支社や支店と比較した場合でも、より小規模で組織機能を持つことはありません。
少人数で利用するため、大きなスペースが不要となり低コストで拠点を構えられます。
サテライトオフィスは企業が単独で所有するため、コワーキングスペースのように多種多様な人が集まることはありません。
コワーキングスペースの料金体系
コワーキングスペースの主な料金体系は「月額」と「ドロップイン」の2種類です。それぞれについて詳しくみていきましょう。
月額
毎月定額料金を支払って契約する利用方法です。月額利用のプラン内容は、土日限定、平日限定をはじめとして、施設によりさまざまなものがあります。
月額料金のメリットは、月に何度も同じコワーキングスペースを利用する場合、ドロップインと比較してお得に利用できる点です。
一方、さまざまなコワーキングスペースを利用したい場合はこちらのプランはおすすめできません。
ドロップイン
コワーキングスペースを一時利用する場合に利用できるのが「ドロップイン」です。例えば「1時間当たり〇円」「一日使い放題〇円」といった料金設定が行われています。
さまざまなスペースを利用してみたい場合やまずはお試しで使ってみたい場合は「ドロップイン」を利用して、使用頻度が上がった場合に月額に切り替える人は少なくありません。
「ドロップイン」は、コワーキングスペースの使い勝手を知るのに適しています。また、旅先や出張先などで、仕事場を探している際などにも手軽に利用可能です。
使いたい時に使いたいだけ利用できるため、無駄が生じない点もメリットといえるでしょう。基本的には自宅などで作業を行い、時折コワーキングスペースを利用したい人には、ドロップインが適しています。
なお、施設によっては、ドロップインと月額料金会員の使用スペースが分けられていることもあります。
コワーキングスペースを利用するメリット
コワーキングスペースを利用した場合、どのようなメリットがあるのか気になる人もいるでしょう。ここでは、カフェや自宅ではなく、コワーキングスペースを利用するメリットについてみていきます。
作業環境が整っている
自宅で仕事をする際に、作業のための椅子や机がない、プリンターがない、モニターがないといった不都合を感じている人もいるでしょう。
カフェで作業する場合、フリーWi-Fiや電源が備えられていない場合も少なくありません。また、長時間の事務作業が禁じられているカフェもあります。そうでない場合でも、周りからの視線を感じ長時間の作業ができないことも多いでしょう。
コワーキングスペースには、多くの場合事務仕事に欠かせない機器が揃えられています。スペースによって異なりますが、一例をあげると次のとおりです。
・デスク
・高機能チェア
・複合プリンター
・Wi-Fi
・電源
・液晶モニター
・フリードリンク
場合によっては会議室を使用できる
コワーキングスペースは複数の人が会話を交わすことが前提になっていることも少なくありません。そのため、会議室が併設されているところもあります。
ミーティングをしたい場合など、カフェや自宅では困難な場合もあるでしょう。コワーキングスペースにおいては、会議室を利用して面接やオンライン会議、ミーティングなどを行えます。
使用するコストが安価となっている
コワーキングスペースは、カフェと比較しても安価に利用できる場合が少なくありません。例えば、1時間250円から利用できるスペースもあります。
カフェで250円のコーヒーを頼んだ場合、長時間利用するのは気が咎めることも多いでしょう。コワーキングスペースであれば、フリードリンクが置いてあるところも多くあるため、飲み物を飲みながら、気兼ねなく利用できます。
コワーキングスペース選定の3つのポイント
コワーキングスペースを利用したくなった人も多いでしょう。ここでは選定するときに気を付けるべきポイントを3つみていきます。
アクセス
家からのアクセスは大切なポイントです。家から近いか、よく利用する路線や駅の近くにあるか、という利便性の良さを考慮してスペースを選定しましょう。
車や自転車で行く場合は、駐車場・駐輪場の確認が欠かせません。
途中でランチを挟む場合や郵便局や宅配便の使用が多い場合は、近くに利用できる店舗があるかの確認をしておきましょう。
個室の扱い
コワーキングスペースは「完全個室」「半個室」など、さまざまなタイプがあります。共同スペースと比較して利用料金が異なることもあるため、事前に料金設定や個室の扱いについて確認しておきましょう。
料金などの利用条件
月額料金とドロップインの2種類を中心にさまざまな料金設定があります。また、利用条件も施設によって異なることがあるため注意が必要です。
また、施設によって設置されている設備は異なります。
そのため、料金形態や利用条件を事前にしっかり把握し、自分が必要なスペースや機器が利用できるか確認しておきましょう。
まとめ
コワーキングスペースは、在宅勤務では集中できない人におすすめの場所です。多くの人と会話を交わしながら仕事ができ、交流の場としても利用できます。
料金形態には、月額料金とドロップインの2種類があるため使用頻度に応じて適切な方を選択しましょう。
多くの場合、コワーキングスペースには、電源やWi-Fi、複合プリンター、高機能チェアなど、仕事に必要な環境が整っています。フリードリンクが楽しめるところもあるため、長時間作業する場合、長居が困難なカフェよりも快適に過ごせるでしょう。
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