オフィスが狭い?法律で定められたオフィス面積について
公開日:2023/10/31
オフィスは従業員が働く空間です。しかし、もしそのオフィスが狭いと感じる場合、作業効率が低下したり、従業員がストレスを感じたりする可能性があります。
働き方改革や新型コロナウイルス感染症拡大によって働き方が多様化しています。また、人手不足により従業員を新たに雇用する企業も多く、そこで働く従業員の数によって広さに対する感じ方は変化するでしょう。
本記事では、オフィスが狭いことで発生するトラブルや法律で定められたオフィスの面積、『オフィスが狭い!』を解決する方法について解説します。
目次
オフィスが狭いことで起こるトラブル
ここでは、具体的にオフィスが狭いことで発生してしまうトラブルについて詳しく解説します。どのようなデメリットがあるのか知ることができるので、ぜひ参考にしてください。
作業効率が低下する
オフィスが狭い場合、作業効率が低下する可能性があります。なぜなら、狭いオフィスを移動する場合、同僚や先輩に気を遣ったり、ほかの人が移動するときもスペースに気を配ったりしなければならないからです。
仕事に集中しているときもそれを遮ることが頻繁に起こるため、その都度作業が止まります。結果的に、オフィスが狭いと仕事に集中することが難しくなるため、従業員が働く環境として適切であるとはいえません。
従業員がストレスを感じやすい
狭いオフィスは従業員がストレスを感じる環境になりやすいです。スペースが狭いことで、同僚や先輩との距離が近くなり、プライバシーが守りづらい空間となります。また、迷惑をかけないように、常に気を配って仕事をしなければなりません。これらが原因となり、従業員はストレスを抱えやすくなります。
ストレスを感じやすい職場は、当然離職率も高くなりやすいです。現在は従来に比べて転職がしやすい社会です。そのため、企業の中には人材が外部に流れてしまうことを防ぐためにさまざまな取り組みを実施しています。そのような中、オフィスが狭いことが原因で従業員の離職が相次いでしまうと、ライバル会社との人材獲得競争に差がついてしまう可能性があるでしょう。スムーズな会社経営を実現させるためにもストレスのない職場環境の構築が必須といえます。
業務精度が下がる
オフィスが狭いと業務精度の低下が懸念されます。なぜなら、機能的にオフィスを活用することが難しくなるからです。例えば、オフィスが狭いと移動に手間がかかります。そのため、上司にわざわざ確認を取りに行くことが面倒になり、許可を得ることなく業務を遂行してしまう方も出てきます。
従業員の業務精度が悪くなってしまうと顧客満足度にも大きな影響を及ぼします。結果的にサービスの利用低下を招く可能性があるので、オフィスが狭いと企業は大きなリスクを抱えることになるでしょう。
法律で定められたオフィスの面積とは?
このように、オフィスが狭いことでさまざまなトラブルが発生しますが、実は企業が確保しなければならないオフィスの面積は法律で定められています。
労働安全衛生法事務所衛生基準規則第二章第二条の中で、“労働者一人について、十立方メートル以上としなければならない”と定められています。もし違反すると6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金に科される可能性があるため、必ず労働安全衛生法事務所衛生基準規則に明記されている面積を企業は確保しなければなりません。
オフィス家具メーカーが推奨する一人あたりに必要な最適な面積とは?
オフィスメーカーや不動産では、従業員一人に対して9.92㎡の面積を確保することを推奨しています。もちろん、この推奨面積はあくまでも目安です。例えば、部門によって必要な面積は変わりますし、会社規模、職種によっても変化するので自社の業態や規模などに合わせて適切な面積を確保するようにしましょう。
オフィスに必要な面積を計算する方法
オフィスの面積は在籍人数や出社率によって大きく変化するため、それぞれの企業で確保しなければならない面積を計算する必要があります。そこで、計算式をご紹介しながらオフィスに必要な面積の算出方法について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
従業員数から必要な面積を算出する
1つ目は、従業員数から必要なオフィス面積を計算する方法です。
【従業員から必要な面積を算出する計算式】
必要なオフィス面積=(利用人数=在籍人数×出社率)×従業員一人あたりの面積
まずは一人あたりの面積を設定し、利用人数を掛けて算出します。利用人数は在籍人数と出社率を掛け合わせた数です。
出社率と座席数からオフィスの面積を計算する
2つ目は、出社率と座席数から計算する方法です。
【出社率と座席数からオフィス面積を求める計算式】
オフィス面積=(座席数=在籍人数×出社率×席余裕率)×一席あたりの面積
この計算式はオフィスではなく、座席に視点を置いた計算式です。そのため、テレワークなど働き方の多様化にも対応することができます。
座席数に一席あたりの面積を掛け合わせて算出します。席余裕率は、オフィスに出社する従業員一人に割り当てられる席数のことです。
『オフィスが狭い!』を解決する3つの方法
オフィスが狭いという悩みを解決する方法は下記の3つです。
- デッドスペースの活用
- フリーアドレス化
- 新しいスペースの確保
それぞれの方法について具体的に解説します。
デッドスペースをうまく活用する
1つ目の解決方法は、デッドスペースの活用です。
オフィスが狭いことに悩みを抱えている企業の中には、オフィスの中にデッドスペースとなっている箇所があるという方もいるのではないでしょうか。オフィスのデッドスペースはデスクやチェアが置けない箇所に発生しやすいです。このようなスペースをうまく活用することでオフィスが狭いという悩みを解決できる可能性があります。
デッドスペースの活用方法としては、柱の周りに収納を置く、柱をホワイトボード化するなどが挙げられます。デッドスペースを活用できれば、狭さの解消につながるのでぜひ挑戦してみるのがおすすめです。
フリーアドレス化する
2つ目の方法は、フリーアドレス化です。
フリーアドレス化とは、オフィスの中に従業員の固定デスクを設置しないワークスタイルのことです。固定デスクがないことで、オフィスにあるデスクやチェアはすべて共有されます。
もし、営業担当者が20人外出している場合、固定席を持たないことで20人分が空席となります。そのため、固定デスクを設置するよりもオフィスを広く活用できるようになるのです。
このように、フリーアドレス化は空いているデスクを有効活用できるので、オフィスが狭いという問題を解決できる可能性があるでしょう。
新しいスペースを確保する
3つ目は、新しいスペースを確保する方法です。
新しいスペースを確保することで、物理的にスペースを増やすことができます。例えば、『現在契約しているオフィスよりも床面積の広いところを契約する』、『会議室は別途レンタルする』などがそれに該当します。
また、従業員にテレワークを推奨することで出社率を減らすことができます。このような取り組みも新しいスペースを確保することにつながるのではないでしょうか。
まとめ
今回は、企業が確保しなければならないオフィスの面積や『オフィスが狭い!』を解消する方法について詳しく解説しました。オフィスが狭い状態は、業務効率の低下や従業員がストレスを感じやすくなるなどさまざまなデメリットが生じるため、オフィスの面積が不十分な企業は早急に解決されることをおすすめします。
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