2021年2月16日(火)、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)のプラットフォームサービス本部 データプラットフォームサービス部が主管となって運営するコミュニケーションプラットフォーム「Fesaas(フェザース)」が公開されました。Fesaasは、「SaaS事業者とエンタープライズ企業をつなぐ」をコンセプトに、ビジネスに役立つデータや携わる人の知見を発信していきます。中でも、SaaS事業に関わる人々との交流を生み出すことで、SaaS事業者の皆さまがNTT Comの周囲に集い、共創していく仕組みづくりを目指します。
本記事では、運営メンバーへのインタビュー形式で、Fesaasの取り組みと展望についてご紹介します。
SaaS Communication Platform「Fesaas」とは
――今回、SaaS Communication Platform「Fesaas」を新たに立ち上げましたが、どのような取り組みなのでしょうか? その内容や特徴を教えてください。
正岡さん:日本のSaaSをリードしている企業の方々をキャスティングして、Webinar(オンラインセミナー)やSaaSビジネスに関わる記事を制作し、発信しています。SaaS分野に関わる人の興味はもちろん、一般的なビジネスマンの方も、読んでためになるコンテンツを意識しています。また、キャスティングした方々とのインタビューやクロストークに取り組むことで、SaaS事業者のビジネス戦略の理解ができるものとなっています。さらに、対話をする中でNTT Comについてご理解いただけるので自然体な関係を構築しながら、企業のデジタルトランスフォーメーションに貢献するSmart Data Platform(以下、 SDPF)の組み込みモデルなどをご検討いただけることも、この取り組みの特徴です。
――Fesaasを立ち上げたきっかけは何だったのですか。
安達さん:今、破竹の勢いで業績を伸ばしているSaaS業界ですが、NTT Comはインフラというイメージが強く、事業者さまとの接点を増やすことに苦戦していました。そこで、SaaS事業者が自律的に集まるコミュニティーを立ち上げることで、SaaS事業者とのタッチポイントを増やそうということになったのです。
――「Fesaas」の目的は何ですか。
林さん:まず、Webinarをはじめとしたさまざまな企画を通じて集まったSaaS事業者に対して、NTT Comが新たなリレーションを構築し、その過程でFlexible InterConnect(以下、FIC)をはじめとするSDPF商材の情報発信をすることが、大きな目的の一つです。さらに、リレーションを深めていくうちにSaaS事業者間のコラボレーションも生まれ、NTT Comを軸としたSaaS事業者の輪が広がっていくようになると、SaaS事業者の共創エコシステムが循環します。このような新たな潮流をNTT Com社員が生み出すことで、SaaS業界でのNTT Comのプレゼンスの向上にも貢献できると考えます。
このSaaS事業者とNTT Comを結ぶ上で重要なアイテムとなるのが、FICです。
SaaS事業者とNTT Comを結ぶ重要アイテム“「FIC」のXaaS事業者向け接続機能”
――あらためてFIC、Flexible InterConnectとは、どういうサービスでしょうか。
林さん:FICは、一つの物理ポートから、さまざまクラウドサービス、データセンター、SaaSなどをセキュアに閉域接続する次世代インターコネクトサービスです。FICはSDPFのセキュアなデータ収集やデータ流通において中核となるサービスで、FICのXaaS(ザース)接続機能を通じてSaaS事業者を誘致し、SDPFのサービスを充実させることで、お客さまのDX推進を支援していきたいと考えています。
――FICのXaaS接続機能は、どのような機能なのでしょうか。
稲沖さん:FICのXaaS接続機能は、SaaSをはじめとしたXaaS(X as a Service:SaaS/PaaS/IaaSなど)事業者のサービスを、FIC経由でアクセスできるようにFIC利用ユーザに公開するための機能です。ルータ・ポートなど事業者の提供形態に合わせたSaaS接続機能(=公開ポイント)を購入することで、FICポータル上から接続先サービスとして選択できるようになります。FICにつながっていれば、あらゆるSaaSがサービス提供可能かつ、利用者のニーズに合わせて自由にサービスを選び導入できる、そんなプラットフォームを実現するためにXaaS接続機能が備わっています。
安達さん:FICのXaaS接続機能は、SaaS企業とNTT Comをつなぐ役割を果たすだけでなく、SaaS企業とNTT Comの顧客であるエンタープライズ企業をつなぐ役割も果たします。SaaS企業にとって、FICのXaaS接続機能を導入することはエンタープライズ企業へ売り込むチャンスでもあり、大きなメリットにもなるのです。
勢いのあるSaaS事業者が続々登場するFesaas! 新たなエコシステム形成に期待
――最後に、今後の活動予定や意気込みについて教えてください。
髙橋さん:今期中は、先述のWebinar実施や、SaaSビジネスに関わる記事の更新を継続して行っていきます。SaaS業界で勢いのある方、他業界からも多様なスペシャリストの皆さまにご登壇・ご参画いただいていますので、ぜひ、Fesaasのサイトをチェックしてみてください。どの層の方が見ても、気づきを得られる内容になっていると思います! われわれも取材していて多くの気づきがあり、非常に勉強になりました。
松林さん:かつて、NTT時代にインターネットサービスを始めた際、業界に幅広い人脈を持つ少数のメンバーがそれを生かしながら、サービスの根幹につながる大事なことを作り上げていく営みがありました。これからNTT Comがデータマネジメント領域、あるいはネットワークDC(事業者をNTT Com基盤に誘致)といった営みを展開する上でも、「(SaaSなどの)業界に広い人脈を持つ」メンバーを、特に若手を中心に増やしたいと思っています。そのきっかけとしてFessasの営みを展開しながら、SaaS事業者の方々やWebinar参加者の方々と人脈を作り、一緒に成長しながら広く共創関係を築いていきたい。SaaS事業者がNTT Comの基盤に集うだけでなく、SaaS事業者同士の連携による新サービスをSDPFのサービス群の一つとして提供する、Smart Worldを実現する新たなパートナー関係を構築するなど、新たなエコシステムの構築につながるような広がりも見据えています。ご期待いただくとともに、皆さまとも、この取り組みを一緒に進めていければと思っています。
◆Fesaasサイトは、下記URLからご覧いただけます
https://www.ntt.com/business/lp/fesaas.html
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