2024年3月15日

【次世代の働き方。ワークインライフ】第4回~NTT Group Job Board~
希望していた育成業務への道を自ら開拓。松沢 結衣さん(ソリューション&マーケティング本部 事業推進部)

NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)には、その人らしい働き方の実現をサポートするさまざまな人事制度があります。「次世代の働き方。ワークインライフ」では、制度を活用して生き生きと働く人たちをご紹介。制度活用のリアルや、キャリアへの影響をお話いただきます。

第4回で取り上げるのは、社内公募制度「NTT Group Job Board」(以下、Job Board)。お話を伺ったのは、ソリューション&マーケティング本部事業推進部(以下、SM事推)で若手育成業務に取り組む松沢結衣さんです。松沢さんは、NTT東日本で営業支援に従事していた際、「NTTドコモ 法人ビジネス本部 人材開発・育成業務」のポストに応募。その後法人事業統合に伴いNTT Comの現職へ出向し、引き続き育成業務に従事されています。

NTT Group Job Boardとは

NTT Comグループ内およびNTTグループ内にて実施している公募制度です。掲載中のNTT Comグループ社員向けの募集ポスト数は113件(2024年2月)で、2023年度は109人のNTT Comグループ社員が希望の部署へ配属されています。

会社を越えた未経験職種へのチャレンジ

――Job Board掲載ポストに応募しようと思ったときのことを教えてください。

松沢 結衣さん

2016年に新卒でNTT東日本に入社し、法人営業を4年間、営業支援を2年間経験しました。その中で、自分が主体となり営業を行うことより、自身が指導・育成した後輩が成果を上げる姿を見ることに大きなやりがいを感じられると気付き「育成」に興味が湧いてきました。

定期異動がある年、今後の自分のキャリアを考える上で「自分自身の思い(Will)を大切にしたい」と考えていて、その時に育成の仕事がJob Boardに掲載されているのを見つけました。

周囲には実際にJob Boardを利用した人がおらず、さらに会社を越えた応募だったため不安な気持ちもありましたが「今挑戦しないと後悔する!」と思い、募集を見た翌日には応募していました。合否にかかわらず、Job Boardに応募したことで自分のスキルや経験を棚卸しし、客観的に見ることができるいい機会になると前向きにとらえていました。

――転職ではなくJob Boardを選択したのはなぜでしょうか。

育成業務にチャレンジしたいと考え始めた当初は、転職も視野に入れて活動していました。ただ、転職先によってはピンポイントでやりたい仕事に従事できるかはわかりませんし、転職先の文化になじめない可能性があるなど、リスクもあると感じていました。

一方Job Boardは、部や部門ではなく担当単位で希望のポストへ異動できます。グレードや評価など今まで積み重ねたものを維持しながら希望のポストに就けるところにも非常に魅力を感じていました。

さまざまな事業領域を持っているNTTグループだからこそ、Job Boardを活用すれば、転職せずに自分の興味がある事業領域に挑戦できます。私は現職の出向も含めるとNTTグループ内で3社(NTT東日本→NTTドコモ→NTT Com)を経験しましたが、大きな文化の違いやギャップを感じたことはありません。会社を越える場合でも、そこまで心配しなくても大丈夫だと思います。実際に経験してみた感想として、職を変えたいと思っている方には、まずはJob Boardを検討してみるのもいいのではとお伝えしたいです。

――Job Board応募時はどんな不安がありましたか?

私の場合、未経験職種への挑戦であったために、自分の力が通用するかどうかが心配でした。

先輩社員対話会に登壇する松沢さん

また、Job Boardについては「Job Boardのポストは外部から人材を募集しなければならないくらい激務なのでは?」といううわさを当時聞いたことがあり、そういった面でも不安に思う瞬間もありました。

合格の連絡を頂いた後は、人事・育成に関連する本を読んだり、資格の勉強をしたりと少しでも知識を身に付け、新しい仕事への準備をすることでその不安を払拭しようとしました。

激務のうわさに関しては、私の部署ではまったくそんなことはありませんでした。自分の目で見て確かめることが肝要であり、マイナス面を考えて挑戦しないことはもったいないと改めて感じた経験でした。

Job Board経験談を若手に伝えることも

――異動が決まった際、前部署の方にはどのように相談や引き継ぎを行いましたか?

Job Boardに合格したことを周囲の方へ報告したときは、皆さん温かく応援してくださり、とても救われました。その気持ちに少しでも応えるために「立つ鳥跡を濁さず」を実践しようと思っていました。

通常の人事異動より余裕のあるスケジュールだったため、時間をかけて丁寧に引き継ぎ書を作成したり、一定期間一緒に仕事をしたりしながら引き継ぎを行うなど、残されるメンバーに迷惑がかからないようにしようと心掛けました。

――異動後の部署のメンバーとのコミュニケーションで工夫したことや、ご自身のこれまでの経験を今の仕事に生かすために取り組んだことを教えてください。

現在一緒に働くSM事推のメンバーと

リモートワークが中心だったので、早く顔と名前を覚えてもらえるように、オンライン会議ではカメラONにして積極的に発言するようにしました。また、少しでも時間があれば組織図や社員録を見て、早くチームや組織に溶け込めるように努力しました。

周囲のチームメンバーにも恵まれて、適宜サポートをしていただいたことで立ち上がりを円滑に進めることができたと感じています。Job Boardであっても、いい意味で「通常の定期異動とまったく変わらない」と思いました。

仕事柄、若手社員から相談される機会も多いですが、NTT東日本時代に他社としてNTT Comを見ていた視点や、法人営業時代の経験などを基に若手社員にアドバイスができるなど、多方面で前職の経験を生かせていると感じています。

また、少し前までダブルワーク制度*を使ってNTTドコモの新卒採用業務を担当していました。その際学生に、NTTグループ3社での経験や、Job Boardについてリアルな体験を話すことができ、NTTドコモグループのキャリア開発の魅力向上に貢献できたと自負しています。

採用戦略を考える上でも、NTTグループ各社の状況を確認する場面などにおいて、NTT東日本時代の人脈を活用し、スムーズに仕事をすることができています。

*最大20%程度の稼働で、原則、最大6カ月を上限として他部署や他担当の業務に参画し、付加価値を“協創”する施策のこと。

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松沢さんのNTT東日本時代の上司だった浅井浩司さんと、現在所属するSM事推の坂本憲司さんからコメントを頂きました。

浅井 浩司さん(松沢さんの元上司)コメント

松沢さんから「自分の能力をさらに伸ばしていきたいのでJob Boardに応募した」と聞いたときは、正直、ユニットの大黒柱を失うことへの不安を感じました。というのも、松沢さんが新規分野や難関分野へ挑戦する姿が、常日頃から周囲へ影響を与えていたからです。

一方で、私自身もキャリアコンサルタントとしてキャリア開発に携わっていたので、この挑戦は絶対に本人のためになると思ったことを思い出します。

実際に今まで培った力を新しい職場で遺憾なく発揮している様子を松沢さんから聞いて、Job Boardを活用したことで、個人のスキルや専門性を高めていくというキャリア自律をうまく実践していっているなと感心しています。これからもNTT東日本での経験を生かし、周りに良い影響を与え続けてください。

坂本 憲司さん(松沢さんの現上司)コメント

松沢さんには4月に着任してすぐに新入社員研修の運営をお願いしました。自身も会社について何も分からないであろう中、いきなり教える立場として新入社員の前に立つことになり戸惑いもあったと思います。ですが、持ち前の努力を惜しまない姿勢で事前準備を人一倍しっかり行い、大役を果たしていました。

われわれは、キャリアに悩む若手社員からよく相談を受けます。NTTグループ内の複数の会社を経験していて、Job Boardを含めたキャリア支援制度についても実体験に基づいた話をすることができる松沢さんのお話は、若手社員にとっても非常に参考になっていると思います。いつも笑顔でフレンドリーに接してくれるお姉さん的な存在で、若手社員からもとても人気があります!!

自分のキャリアを自分で選択したことで得られたもの

――Job Boardを利用して感じたことを教えてください。

「自律的キャリア開発」がNTT Comの新人事制度のキーワードの一つになっていますが、その中でもJob Boardは自分のやりたいことに挑戦できる素晴らしい制度です。このような社内公募制度があることにより、希望をもって自律的キャリア開発を実践できました。

私の場合は育成の仕事に従事できたからこそ、人事業務にも興味が湧き、同じ人事分野でダブルワークを行って知識や経験の幅を広げることにつながりました。

また、育成業務をさらに極めるために国家資格であるキャリアコンサルタントを取得するなど、自己研鑽にも前向きに取り組めています。Job Boardを使って自分のキャリアを自分で選択したことが、責任感ややりがい、モチベーション向上につながりました。

「努力する者は、楽しむ者に勝てず」という孔子の言葉があります。私は自分のやりたい仕事に就けたおかげで、今が一番楽しく熱意をもって働けていると実感しています。挑戦することに不安を感じる人もいると思いますが、転職よりもリスクが少なく、何度でも挑戦できるのがJob Boardのいいところだと思います。

社員メッセンジャー

NTTコミュニケーションズソリューション&マーケティング本部 事業推進部

松沢 結衣

ソリューション&マーケティング本部 事業推進部 事業戦略部門 第3グループにて若手育成施策の企画・運営に携わっています。これからのNTT Comを担う未来ある若手社員を育成するために、研修やイベント、1on1などさまざまな施策を通して、若手社員が活躍できるように日々奮闘しています!

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