CASE of docomo Business 03
スマートごみ箱を通じたポイ捨てごみ問題の解決

スマートごみ箱を通じた
ポイ捨てごみ問題の解決

観光地に溢れるポイ捨てごみ

日本各地の観光地では、国内外から多くの観光客が訪れる一方、ごみのポイ捨てが問題となっています。
なかでも、「くいだおれの街」として観光客にも人気な大阪府の道頓堀商店会では、食べ歩き後のポイ捨てごみによる景観悪化や公衆衛生への対応が課題になっています。商店会の飲食店が店舗ごとにごみ箱を設置しているものの、それだけでは追いつかず、路上や施設内でポイ捨てごみが多く発生しています。また、商店会の道路は公共の場となるため、ごみ箱の設置はさまざまな許可が必要となり、設置には時間も手間もかかることが障壁の1つになってきました。

観光地に溢れるポイ捨てごみ

「クリーンな道頓堀」をめざし、スマートごみ箱を設置

NTTコミュニケーションズは、道頓堀商店会などと共同で道頓堀エリアにICTを活用したごみ箱「スマートごみ箱」の設置に取り組んでいます。この取り組みでは、ポイ捨てごみに悩んでいる同地域からの声を受け、NTTコミュニケーションズが発起人となり、地域・企業・行政による共創プロジェクト「道頓堀クリーンプロジェクト」の発足・事業コーディネートを行っています。
2023年1月には実証実験を行い、商店会に1カ所のスマートごみ箱を設置し、「ポイ捨てごみの増減」「持続的な運用の可否」の2つを検証しました。設置したスマートごみ箱は、(株)フォーステックが展開する「SmaGO」で、ごみ箱内部のIoTセンサー機能により、ごみの蓄積量をクラウド上でリアルタイムに把握できるほか、自動でごみを圧縮するため、通常のおよそ6倍の量のごみが収容可能です。また、ごみ箱が満杯になる前に関係者のスマートフォンなどに通知が届く機能を搭載しています。
実証結果として、ポイ捨てされるごみの総重量は設置前と比較して39%減少、総数は14%の減少に成功しました。また、ごみの圧縮機能により、これまで1日に何度も行っていたごみ箱のごみ回収は、日に1回の頻度で収まるようになり、検証期間中にごみ箱からごみが溢れることはありませんでした。ごみ回収頻度の減少から、ごみ箱の状態を確認する巡回や回収にかかる手間やコストの削減にもつながり、商店会をはじめとする地域による“ごみが溢れないゴミ箱”の持続運用が可能であることが確認できました。
これらの結果から、2023年11月には道頓堀エリアに計10カ所のスマートごみ箱の設置に至りました。

サステナブルな観光に貢献

関西支社 第一ソリューション&マーケティング 営業部門 三里 和明

関西支社 第一ソリューション&マーケティング 営業部門
三里 和明

地域の路上など、私有地ではない場所へのごみ箱設置は、行政をはじめとする各所からの許可が必要となるため、地域、企業、行政が一体となって進めていかなければなりません。そこで、私たちの強みである「課題解決力」を活かし、ICTを活用した課題解決策の立案、共創プロジェクトの立ち上げ、スマートごみ箱の設置を進めてきました。2025年には大阪・関西万博が開催されることから、スマートごみ箱のさらなる設置拡大や商店会のアナウンスによってポイ捨て防止を促すなど、今まで以上にクリーンな街へと進化し、世界に誇れる国際観光都市“道頓堀”の発展に貢献していきます。また、道頓堀エリアだけでなく、ポイ捨てごみに悩むさまざまな地域でポイ捨てごみ削減に貢献できるよう取り組んでいきます。このほか、スマートごみ箱の活用として、スマートごみ箱を起点としたスマートシティ化にも挑戦していきます。

※本記事の内容は2024年12月現在の事実にもとづくものです。

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