インターネット回線(光回線)遅延の改善方法と、輻輳への対策

職場で社員から、「インターネットの通信速度が遅い」「Webシステムがフリーズしてしまう」といった声が聞かれることはないでしょうか。これは有線LANで利用しているインターネット接続が、何らかの理由で遅くなっていることが原因です。インターネット回線速度が遅くなる理由について理解し、どう対策すべきかを解説します。

従来のPPPoE方式に比べて大容量で、通信が混雑することなくスムーズに行われ、快適で安定した接続環境のため、法人向け回線としても大きなメリットがあります。IPoEは、いったいどのようなサービスなのか、詳しくご紹介します。

【IPoE接続とPPPoE接続】改善とヒント
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インターネット回線が遅延するよくある原因

インターネット上でデータをやりとりする際に、コンピューターが送信したパケットが相手のコンピューターに届くまでにかかる時間のことを遅延と呼びます。インターネットを使うときは遅延が必ず発生しますが、何らかの原因により遅延が大きくなることがあります。遅延が大きくなると、インターネットの通信速度が遅くなり、利用者は使いにくさを感じてしまいます。

遅延が大きくなる理由はいくつかあります。その1つが、ある一定の時間内に通信回線を経由してやりとりされるデータ流通量の増加です。近年、動画視聴やSNS利用の増加といった要因からデータ流通量は増加傾向にあり、加えて新型コロナウイルス対策や働き方改革の一環としてリモートワークが導入され、ビデオ通話の利用が増えたことも影響しています。通信ケーブルが伝送できるデータ量は一定のため、データ流通量が増加すると伝送遅延が大きくなります。

また、契約している回線によって通信速度が遅くなる場合もあります。インターネットを利用するための回線契約には、大きく分けて専用線型と共有型があります。専用線とは、通信事業者側で一定の帯域を確保するタイプです。費用は共有型よりも高額になりますが、安定したスピードでインターネットを利用できる点がメリットです。共有型とは、一般的なインターネット接続の契約方式で、同一帯域を複数の企業・家庭で共有利用します。共有型は低額で利用できる反面、同じ帯域内でのアクセス集中により遅延が増大するリスクがあります。

さらに、光ファイバーを利用した光回線を利用しておらず、従来の電話線を使うADSLを利用している場合には、そもそもの通信速度に差が出ます。光回線は最高速度が約1Gbps~2Gbps、ADSLは最高速度が約50Mbpsです。加えてADSLの場合にはノイズの影響を受けたり、音声とデータ通信を分けるスプリッターと呼ばれる機器にデータが集中して通信が遅くなったりするリスクがあります。ADSLは2023年1月に終了予定ですが、コストが安いため現在も利用している企業・家庭は少なくありません。

自社でインターネット接続が遅いという声が聞かれた際には、一度インターネット回線の速度テストを実施するなど、回線状況を調べた上で必要な対策を検討することをおすすめします。

光回線なのに通信速度が遅くなる理由は?

ADSLと比較して通信が速く安定している光回線ですが、それでも通信速度が遅いと感じる場合があります。そのときに考えられる原因は、いくつか挙げられます。

1つめは、使用しているPCの問題です。PCが古いと速度が出ない可能性があり、CPUやメモリー容量などが原因でインターネット利用時にブラウザーの表示速度が遅いと感じてしまいます。

2つめは、ウイルス対策ソフトウェアなどの常駐プログラムによる遅延です。ウイルス対策ソフトウェアをインストールしていると、常にプログラムが起動してバックグラウンドでデータをチェックします。そのため、通信速度に影響する場合があります。そのほかにも自分が意識しないあいだにバックグラウンドで起動しているアプリケーションが複数ある可能性もあります。タスクマネージャーを起動して、自分のPCでプログラムの起動状況や負荷状況を確認してみるとよいでしょう。

3つめは、ルーターの接続状況による通信速度の低下です。ルーターは連続使用で熱をもつと調子が悪くなってしまいます。その場合は、ルーターの電源を切り数分経ってから再度電源を入れると、一度リセットされるため状況が改善することがあります。社内のルーターを再起動できるのであれば、試してみるのもよいでしょう。

インターネット回線の遅延を自分で改善する方法

自分でインターネット回線速度を改善する方法としては、まずPCのスペックを上げるという方法があります。CPUやメモリー容量を良くすることで、速度の改善が期待できるでしょう。また、ファームウェアやプログラムを最新のものにアップデートすることで改善する可能性があります。

あわせてLANケーブルがエンハンスドカテゴリ5以上、LANポートが1000BASE-T対応など、高速通信に対応しているかも確認してみてください。その他、ブラウザーにたまったキャッシュの削除やPCがウイルスに感染していないか確認するなども有効です。

ネットワーク輻輳(ふくそう)への対策

前項では、インターネット回線が遅いと感じる際に個人でできる改善方法を紹介しましたが、個人では対応できない問題もあります。例えば、ネットワーク輻輳(ふくそう)によって起きる遅延を改善するには回線の見直しが必要です。ここでは輻輳について解説します。

ネットワーク輻輳とは、通信回線にアクセスが集中して混雑することであり、特定の時間帯にデータ流通量が増加すると発生します。通信回線が混雑するとシステム側で制御が働き、通信速度が低下してしまうのです。また、インターネットに通信する主要な手順であるTCPでは、通信の信頼性を高めるために、相手にパケットが届いたかどうかを確認し、届いていないようであれば一定の時間が経過した後に再送する機能を備えています。応答がないと何度もパケットを再送するため、そのぶん通信量が増加し、さらなる通信速度の低下につながります。ネットワーク輻輳が発生すると業務に支障が出る場合もあるため、対策を行い、発生を防ぐことが重要です。

ネットワーク輻輳への対策としては、インターネット接続方式を従来のPPPoE方式からIPoE方式に変更するという方法があります。IPoE方式とは、インターネット接続の新しい方式で、ルーターやネットワーク終端装置などの接続機器を経由せずに、直接インターネットサービスプロバイダーを通じてインターネットに接続します。途中に機器を挟まないことやIPv6と呼ばれる新しいIPアドレスの表示方式を使用するのが特徴で、従来型と比較して輻輳しにくく速度も改善するのがメリットです。だだし、そのままではIPv6方式のIPアドレスを使用したWebサイトしか表示できません。解決方法としては、「IPv4 over IPv6」という接続方法によってIPv4方式のWebサイトを表示できます。

ルーターを処理能力が高い製品に変更するのも有効です。従来の接続方式を利用する場合には、ルーターの処理性能は通信速度に影響を与えます。まずは自社で利用している回線に対応した性能(スループット)を満たしているかを確認し、満たしていないようであれば買い替えを検討するとよいでしょう。

また、ルーターの同時接続台数(セッション数)も確認してみてください。輻輳=回線の混雑なので、自社に合ったスペックのルーターを購入すると輻輳が起きにくくなります。

快適なネット環境の実現のために

NTTコミュニケーションズが提供する「OCN光 IPoEサービス」は、法人向けのIPoE接続サービスです。従来のPPPoE接続方式よりも通信の混雑を緩和し、通信品質の向上を実現するのが特徴です。現在の接続状況に課題を感じている企業の方やクラウドサービス利用が多く快適に通信を利用したい方は検討してみてはいかがでしょうか。

通信速度の改善でお困りではありませんか?

「法人向けOCNサービスとは」関連情報

オンライン会議もサクサク! OCN光 IPoEサービス

企業向けベストプランワイドプラン

標準プランから3倍の収容設計(従来サービスの6倍)。Windows Updateによる通信をその他の業務用通信から分離し、つねに安定した通信が利用可能です。

  • 標準プランから3倍の収容設計

  • Windows Updateによる通信をその他の業務用通信から分離

オンライン会議に最適アプリコントロールA

Windows Updateのトラフィックを分離するワイドプランに、オンライン会議用の独立した帯域をプラス。収容設計もワイドプランの6倍。ストレスフリーなコミュニケーション環境を実現します。

  • ワイドプランから6倍の収容設計

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標準プラン

従来サービスから2倍の収容設計。動画サービスなど、混雑の原因となりやすい個人向けインターネット通信のトラフィックを論理的に分離し、快適なインターネット接続環境を実現します。

  • 法人向け設計

  • 従来サービスから2倍の収容設計

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高品質なOCN IPoEインターネット接続と拠点間VPN機能、専用レンタルルーターをセットで提供。IPsecによる暗号化技術により、インターネットVPNによる高品質な拠点間通信を実現します。

  • IPoEインターネット接続と拠点間VPN機能、専用レンタルルーターをセットで提供

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  • インターネット接続とセキュリティ対策をセットで提供

  • 専門スキルを有する人材不要

  • つねに最新のセキュリティ対策を実現

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