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データ収集・分析の負荷削減に役立つiPaaS・BIツールとは?
社会全体のデジタル化が進展する中、自社が保有する「データ」の質や量が企業の競争力の一つとして注目されるようになりました。しかし、日本企業によくあるのが、自社内に多数のデータを保持しているのにもかかわらず、そのデータが分散していたり、重複・欠損していたりするなど、データの活用環境が整っていないという課題です。
データの活用を実現するためには、iPaaSやBIなどのツールを利用してデータ収集・分析を効率化することが大切です。この記事では、データ収集・分析の負荷を低減するiPaaS・BIツールについて解説します。
1. データ収集・分析の重要性
1. データ収集・分析の重要性
データを活用した経営や商品開発・サービス提供は、現代的な企業運営のキーポイントとなっています。特に近年においてはデータ活用の注目度が高まっているといえるでしょう。 この背景には、以下の3つのポイントがあります。
データに基づく施策決定の浸透
IT技術の発達とともに、企業においてもITの活用が進んでいます。ITで業務を遂行することにより、顧客・製品・製造・流通・販売などあらゆる分野のデータがデジタル化され、再利用可能な状態となりました。
特に2010年代では、ビッグデータと呼ばれる大量のデータを解析して知見を見出す取り組みが普及し、データサイエンスの重要性が認知されるようになりました。企業経営においても、ERP(統合基幹業務システム)の普及などにより、データに基づく意思決定が浸透したといえるでしょう。
このように、技術面・経験面などでデータ活用の素地が形成されたことが、近年のデータ活用の一般化につながっていると考えられます。
DXの推進
経済産業省が2018年に公表した「DXレポート」を契機に、日本においてデジタルトランスフォーメーションが注目されるようになりました。DXレポートでは、「デジタル技術やデータの活用ができなければ、今後企業が構想力を維持できなくなる」と警鐘を鳴らしており、これにより日本企業にデータ活用推進の意識づけがされたといえます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは? 基礎から意味が丸わかり
AIの活用
近年の大きなトピックスとして、ディープラーニングをはじめとしたAI技術の進展が挙げられます。現在では、画像認識や音声認識の精度はすでに人間を超えている状況であり、今後もAI技術の適用範囲は広がっていくでしょう。
AIを活用するためには、AIに読み込ませる学習用データが必要ですが、データの質・量は企業における重要な差別化要因となります。よって、AIを有効活用していくためには、「自社が保有するデータを如何に収集できるか」がポイントとなります。AI活用の文脈の中でも、データの重要性は高いといえるでしょう。
2. データ収集・分析のポイント
それでは、データ収集・分析のポイントはどこにあるのでしょうか。以下では主な4つのポイントを解説します。
各システムに散らばるデータを効率的に集める
企業の多くのデータは、各業務システムに存在します。現在ではERPなども普及しつつありますが、特に大企業では販売なら販売システム、製造なら製造システムといったように、業務分野ごとにシステムを構築している状況です。また、近年では業務分野別のクラウドサービスの利用も進んでいます。
よって、まずは「各システムに散らばるデータをどのように集めるか」がポイントとなります。これは簡単なことではありませんが、現状で各システムが備えているデータ出力機能があればそれを流用しつつ、後述するiPaaSなどのデータ連携ツールを活用してデータを集めていくとよいでしょう。
データ形式を統一する
次にポイントとなるのが、データ形式を統一することです。一般的に、各システムから集めたデータは形式が異なっており、例えば商品のデータもシステムによって名称やID番号が異なっていたり、重複していたりします。そのため、データを収集する際には、データを適切な状態に整えていくデータクレンジングを行う必要があります。
データクレンジングは基本的に手作業となりますが、クレンジングツールを利用することで効率化できる部分もあります。データ群のうち自社にとって有用なデータはどれなのかを整理した上で、取捨選択してデータクレンジングを実施することもポイントです。
大量データを取り扱える仕組みを用意する
データを保存するためには、ストレージが必要です。オンプレミスでのストレージ構築はもちろん、近年ではデータを保管するためのクラウドサービスも充実しており、様々な選択肢があります。
データの保管におけるポイントは「データの種類ごとに管理方法を変える」ことです。分析などで頻繁に利用するようなデータは、いわゆるホットデータとして処理速度が速いストレージを利用するとよいでしょう。一方で、アーカイブ的に保持しておけばよいデータは、コールドデータとして低速・大容量のストレージを利用するとコストダウンにつながります。
セキュリティを意識する
企業で活用できるデータには、個人情報や機密情報など、流失時にリスクとなるデータも含まれます。このようなデータを扱う際には、特にセキュリティを意識してデータ収集・分析を行う必要があります。
もし、データの分析上不要であれば、個人情報や機密情報はマスキング処理などを実施して、機密レベルを下げて利用するとよいでしょう。分析において個人情報や機密情報が必要である場合は、セキュリティレベルの高いストレージに保管した上で、利用時には申請手順を設けるなどセキュリティを担保できる仕組みを構築する必要があります。
尚、データは収集するだけでは有効活用できません。適切に各部署でデータを取得し、利活用するためにも、「データ統合インフォマティカ ソリューション」の活用をご検討ください。
収集した各種システムのデータを統合して管理できる本ソリューションでは、データマネジメントを行えるインフォマティカのサービスを、NTTコミュニケーションズがもつ「Flexible InterConnect」と呼ばれるネットワーク上で、セキュアに利用できます。AWS、Microsoft Azureなどのデータはもちろん、オンプレミス・クラウド問わずデータの統合管理が可能です。
3. データ収集に有用なiPaaSとは
3. データ収集に有用なiPaaSとは
データ収集のために活用できる手段の一つとして、iPaaSが挙げられます。iPaaSを用いることで、システムからデータストレージへの連携処理を簡単に構築することができます。以下では、iPaaSの特徴や導入効果について解説します。
iPaaSの概要
iPaaSは、複数のシステム間連携を自動化するためのクラウドサービスです。iPaaSを用いることで、ノーコード・設定作業のみでシステム間の連携処理を実現することができます。iPaaS自体がクラウドサービスであるという特性上、iPaaSはSaaS等のクラウドサービス同士の連携に適していますが、サービスによってはオンプレミス環境のシステムとも連携可能です。
多くの企業でクラウドサービスの導入が進む中、クラウドサービス同士を連携させて効率的に業務に活用していきたいというニーズが生まれました。そのニーズに対応する形で、iPaaSの活用が徐々に進んでいます。
iPaaSでできること
iPaaSを導入することで、以下を実現することができます。
- ストレージへのデータ連携:システムからストレージサービスへデータ連携を行うことで、データの蓄積を自動化することができます。例えば、Salesforceに登録された販売データを自動でAmazon S3に登録するといった利用方法が可能です。
- システム連携処理:クラウドサービスなどを連携させることで、業務フローを自動化できます。例えば、SharePoint上に投稿があれば自動でSlackに通知し、ToDoツールにタスクとして登録するという一連の流れを自動化できます。
iPaaSの導入効果
iPaaSを導入することにより、以下の効果が期待できます。
- 連携処理の自動化によるコスト削減:通常であれば、クラウドサービス間のデータ連携処理は人手で実施しますが、iPaaSを用いることで省力化が実現します。これにより、人的リソースや人件費の節約につながります。
- システム間連携処理機能の開発削減:システム間のデータ連携を行う際には、人手で行う以外に、連携処理機能を開発する方法もあります。しかし、一般的に連携処理機能の開発コストは高くなりがちであり、双方のシステム変更を起因とするメンテナンスの手間も発生します。iPaaSを導入することで、面倒になりがちな連携処理の開発範囲を削減することができます。
4. データ分析に有用なBIツールとは
続いて、データ分析に有用であるBIツールについて解説します。
BIツールの概要
BIツールとは、自社が保有するデータを分析し、データの集計や抽出・グラフ化・レポート化などを実現するツールのことです。企業経営においてデータ活用の重要性が意識されるようになり、BIツールの活用が進んでいます。
自社のデータを元にデータベースを構築しさえすれば、BIツールによって自由にデータ分析が可能です。BIツールの利用にはコーディングは不要であるため、ユーザ自身が集計方法を指定することができます。
BIツールでできること
BIツールを導入することで、以下を実現することができます。
- レポーティング:実績データをもとにグラフや表などを用いたレポートを作成し、経営や事業の判断に活用することができます。
- OLAP:データベースを多様な切り口で集計することで、現状分析を行うことができます。
- データマイニング:相関分析や回帰分析などの統計手法を用いて、データをもとに新たな知見を発見することができます。
- プランニング:過去データからシミュレーションを実施することで、予算や生産量などの計画を立案することができます。
BIツールの導入効果
BIツールを導入することにより、以下の効果が期待できます。
- 柔軟なレポート作成・データ分析を実現:従来であれば、レポート作成のためにはシステム開発を行う必要があり、項目や集計方法を変更するためにはプログラミングが必要でした。BIツールを導入すれば、ユーザ側でも設定を変更するだけでレポートやデータ分析方法を修正することができます。
- データ分析の効率向上:Excelなどを利用して生データをグラフ化し、データ分析を行うこともできますが、一定の時間と手間が必要となります。特に、月次報告などで定型的な分析作業が必要な場合は、BIツールを用いることで作業の効率化が可能です。
ここまで紹介した各種ツールで収集したデータの統合、管理には、データ統合をセキュアなネットワーク上で利用できる「データ統合インフォマティカ ソリューション」がおすすめです。このソリューションでは、クラウド型データ統合ソリューションである「Next Generation iPaaS Powered by Informatica」など、社内に点在するデータの収集・管理に適したiPaaSを使用できます。さらに、そのiPaaSを用いたデータマネジメント環境の構築をNTTコミュニケーションがトータルでサポートを行います。
まとめ
この記事では、データ活用の重要性が高まっていることを背景として、効率的なデータ収集・分析を実現するためのiPaaS・BIツールについて解説しました。ツールをうまく活用し、データ分析の作業負荷を軽減することで、企業の業績が伸びる効果も期待できます。データ活用に課題を感じているなら、ぜひツールの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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