NTTコミュニケーションズ
イノベーションセンター
松下 正樹
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NTTコミュニケーションズ
ビジネスソリューション本部 スマートワールドビジネス部 ジェネレーティブAIタスクフォース
北川 公士
NTTコミュニケーションズ
ソリューション&マーケティング本部 ソリューションコンサルティング部 地域協創推進部門
中川 あやめ
ドコモビジネスソリューションズ
デジタル改革推進部
白川 英隆
ドコモビジネスソリューションズ
北九州支店
慶田 哲大
NTTコミュニケーションズ
ビジネスソリューション本部 スマートワールドビジネス部 スマートインダストリー推進室 Catalyst
小笠原 正人
NTTコミュニケーションズ
ヒューマンリソース部 人材・組織開発部門
城間 美南
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城間 美南
スポーツ選手にとってチーム移籍は、自身を取り巻く環境が大きく変わる一大イベントです。会見で華々しく移籍を発表するケースもありますが、フィジカルディスタンスが求められる今、これまでのような記者会見は開きにくいのが実情です。それでも、新たに加わったチームメイトを多くのメディア関係者やファンにお披露目したい――。NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は2020年7月22日、元スコットランド代表のグレイグ・レイドロー選手のシャイニングアークス入団会見をオンラインで開催。ファンも自由に参加でき、その様子を全世界にライブ配信するという前例のないものでした。主催したNTT Comラグビー部、司会を務めた山田章仁選手、そして、遅延を1秒未満に抑えられるというSkyWay技術によるライブ配信基盤を提供したNTT Comイノベーションセンターに話を聞きました。
グレイグ・レイドロー選手は、2013年から2019年にかけてラグビーのスコットランド代表チームで主将を務め(39試合)、スクラムハーフとしてもチームを率いてきた名選手です。代表戦以外では、プロ14やプレミアシップといったハイレベルなリーグで活躍してきました。今年7月4日、そのレイドロー選手が日本のシャイニングアークスに加入するというニュースが流れると、世界中のラグビーファンが驚きました。
直後から、シャイニングアークスの公式SNSには海外ラグビーファンのフォロワーが増えるなど大きな反響が。そこでラグビー部は、入団会見を全世界配信&ファン参加型で行うことを決定します。会見の約2週間前のことです。
時節柄、ビデオ会議システム「Microsoft Teams」を利用したオンライン会見とし、全世界への配信には、NTT Comが独自開発したWebRTC技術「SkyWay」を組み込んだライブ配信基盤を用いることとしました。
こういった入団会見の形式について、レイドロー選手は「聞いたことがない」と語っていたそう。そこには3つの狙いがあったとラグビー部ビジネスデザインリーダーの石神勝さん(ヒューマンンリソース部 主査)は説明します。
「レイドロー選手の加入というチームの大きな戦力アップを広く知ってもらうこと、レイドロー選手の口からNTT Comを選んだ理由が語られることによって選手目線のチームの価値がどこにあるかを発信すること、そして会社とチームが一体となって強い発信力を持っているとアピールすることです」(石神さん)
ラグビー部は本番までの2週間で、会見の周知に努めました。「NTT Comの広報室が運営する公式SNSにも告知を要請したり、レイドロー選手の地元・英国に本社を構えるNTT Ltd.に働きかけて会見を社員に周知したり、さらには会見を世界中の方に見てもらいたいと思いSNSなどでの案内文は日本語と英語を併記して、プロモーションに力を尽くしました」(運営・企画の野口岬希さん)
一方、イノベーションセンターはライブ配信基盤の準備を急ピッチで進めました。「SkyWay」を開発したテクニカルマネジャーの小松健作担当課長らチームは、技術的に可能なことが分かっていた1万人規模のライブ配信について、サーバーの容量に問題がないかなどを確認。さらに、社内システムを管理する組織と連携しながら、配信基盤にトラブルが起きたときのバックアップ配信システムの準備や、そのシステムへのスムーズな切り替え手順の作成などを行いました。
会見当日は、開発チームの松下正樹さんがオペレーターとしてシャイニングアークスの活動拠点「アークス浦安パーク」に出向き、パソコンやミキサーなどの機材を持ち込んでライブ配信基盤を構築しました。
7月22日、日本時間18時、スコットランドの朝10時、司会の山田章仁選手と通訳の鈴木啓太・ジョシュアさん、内山浩文GMは、ハウリングを避けるためにアークス浦安パーク内の2室に分かれて、スコットランドにいるレイドロー選手とのTeams会議に入室。メディアの皆さんにもそれぞれの場所からご参加いただき会見がスタートしました。会見中、Slidoというツールを使ってファンからの質問も受け付けました。
レイドロー選手は、メディア関係者やファンからの質問に丁寧に回答。その中で、NTT Comを選んだ理由として、日本のラグビーの質の高さやシャイニングアークスの環境・施設、チームが(試合での)“勝ち”だけでなく(社会的な)“価値”にも重きを置いて活動していることなどを挙げました。入団交渉に当たった内山GMの姿勢も、レイドロー選手の信頼を勝ち取ったようです。内山GMは2019年のワールドカップ開催前、大会の盛り上がりを願い、ラグビーボールを手に持って通勤していたことでも知られています。
会見の進行をサポートした石神さんは、レイドロー選手のICTスキルやプロ意識の高さに驚いたと言います。
「ICT周りのサポートは、こちらからは何もできなかったのですが、レイドロー選手自らがなんの問題もなくMicrosoft Teamsに接続し、高画質で光の調整も完璧な映像を届けてくれました。事前のテストでは、ジャージの胸にあるチームロゴが映るかどうか、画角を気にしてくれていましたね。本番が始まる30分前までお子さんと遊んでいる様子が画面越しに見えて微笑ましく思っていましたが、会見が始まればプロの顔になっていてさすがでした」(石神さん)
こうして、オンライン会見を全世界にリアルタイム配信するというラグビー界でもあまり例のない試みは、大きなトラブルなく完遂されました。メディアからは35人が参加し、Webサイトや新聞、テレビの全国放送などでニュースが配信されたほか、日本や英国を中心にファン約1700人が視聴し、チャットで寄せられた質問やコメントも200件を数えました。
会見から2日後にYouTubeで公開したアーカイブ映像の再生回数も5000を突破。今後は、会見中にファンから寄せられたレイドロー選手のニックネーム案を、どのように昇華させるか検討するそうです。
フレンドリーな司会ぶりで会見を成功に導いた山田選手にも話を聞きました。
山田選手はトップリーグでも最高峰のトライゲッターとして名をはせ、日本代表としても2015年のワールドカップに出場。いわゆる「ブライトンの奇跡」(南アフリカ代表に勝利)にも大きく貢献しました。近年はグラウンドだけでなく、テレビ番組やオンラインイベントなどにも活躍の場を広げています。
「会見の司会は自分から志願しました。このコロナ禍での自粛生活が始まる前から、僕はオンラインでの活動に力を入れていて、今回もレイドロー選手の会見が開かれるならぜひにと思ったんです。NTT Comがデジタルや通信の会社だということもありますし、僕が家族の住むハワイとチームの拠点がある浦安市との2拠点生活を送っていることもあって、オンラインでのコミュニケーションをとても身近なものに感じています」(山田選手)
レイドロー選手の入団を山田選手はチームメイトとして大歓迎。「僕が思うに(トップリーグで)優勝を狙うチームにはいくつか必要なピースがあって、レイドロー選手の加入はそのピースの中の大切な1つです。チームをムダなく前に進めてくれる存在だと思います」
山田選手のオンラインでの活動は、トークショーもあれば今回のような会見MCも。「移籍はアスリートにとって重要な転換点なので、会見ではアスリートにしっかり主役になってもらいたくて、そのお手伝いをしています。しゃべりは本業の人に比べたらつたないでしょうが、同じアスリートとして、会見する人の笑顔や本当に言いたいことを引き出したいと思っています」
山田選手は会見の際、相づちを打つときに声を発しない(話者のトークをクリアに届けるため)、間(ま)が開かないように相手の反応を予測しながら次の質問を用意する、といったオンラインならではの工夫を凝らしているそうです。さらに今回は、ファンが会見映像をほぼ遅延なく視聴してチャットでコメントできるというSkyWayの特性も念頭に置いていたのだとか。
「一方的に流れてくる映像を見るだけではファンの皆さんがつまらないと思うので、双方向性を意識しました。具体的には、レイドロー選手に聞いてみたいことやニックネーム案など、僕からファンの皆さんに質問を投げかけ、チャットで答えてもらって、その内容を会見に随時取り入れるようにしました」(山田選手)
シャイニングアークスでは、今後もNTTグループの技術と、チーム活動やアークス浦安パークとのコラボレーションを模索する考えです。「コロナ禍で練習見学もファンイベントも難しい今だからこそ、デジタル技術を使って、シャイニングアークスならではの特別な体験をファンの皆さんにご提供できたらと考えています」と野口さんは話します。
例えば、NTTグループ内の研究開発部門からはVR技術でのコラボレーションの相談が寄せられているのだとか。バーチャル施設ツアーや、選手の視野を再現したプレーの疑似体験などが実現する未来も近そうです。
石神さんも次のように意欲を語りました。「チームが広報や選手育成にデジタル技術を活用し、会社がチームを実証実験の場として活用する。そんな関係が理想的だと思います。グループ内のさまざまな組織からコラボレーションの打診をいただいているので、実現して展示会で発表したりメディアに取材していただいたりし、スポーツ×ICTの可能性をアピールしていきたいですね」
後編では、入団会見の成功に一役買った山田選手のアスリートとしての歩みと、NTT ComのWebRTC技術「SkyWay」との意外な共通点に迫ります。
NTTコミュニケーションズヒューマンリソース部
石神 勝
シャイニングアークスで2020年からビジネスデザイン担当をしています。チームと会社、地域社会とのつながりを広げ、またスポーツ×ICTの可能性を探ってまいります。今後のシャイニングアークスの活動にご期待ください!
NTTコミュニケーションズ
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松下 正樹
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