2021.03.24
ドライブレコーダーは映像記録以外にも使える!危険運転を削減した運送会社の活用方法をご紹介
最近のドライブレコーダーは、映像記録に加えて、平常時から事故予防に活用できる機能を搭載した機種も登場しています。しかし、ドライブレコーダーの機能は「事故時の映像を残すこと」のみだと思っている管理者の方も多いのではないでしょうか。
映像記録以外の活用方法を知れば、ドライブレコーダーをさらに有効に使うことができます。本コラムでは、法人向けドライブレコーダーの活用方法と、実際に活用している企業の事例をご紹介します。
1.グラフで見る!ドライブレコーダーの出荷実績
社用車を所有する企業にとって、事故削減・事故予防は重要な課題です。そのための取組みとして真っ先に考えられるのがドライブレコーダーの導入ですが、実際に導入は進んでいるのでしょうか。
以前のコラムで、2017年1月から2018年9月までのドライブレコーダー国内出荷実績をご紹介しました。2年が経過して、出荷台数がどのように推移したか調査しました。
2018年から2019年にかけて、ドライブレコーダーの出荷実績は伸び続けました。2020年に入ると一時的に減少したものの、2020年7月〜9月には1年前と同じ水準に回復。ドライブレコーダーの需要は落ち込んでいないと考えられます。
出荷実績のデータから、社用車・自家用車へのドライブレコーダーの導入が進む現状がうかがえます。
[ご注意]ここでご紹介しているデータは、コンシューマ用(万が一の事故時の映像記録を主目的とするもの)、業務用(運行管理や安全運転教育も目的とした法人向けに設計されたモデル)を合算して算出した出荷台数です。
(※出典:一般社団法人ドライブレコーダー協議会 https://www.jdrc.or.jp/report.phpより)
すでに社用車にドライブレコーダーを導入している企業も多いと思いますが、うまく活用できているでしょうか。事故時の映像記録に限らず、平常時からドライブレコーダーを活用することで、事故削減・事故予防の取組みが効率的、かつ効果的になります。
2.ドライブレコーダーの便利な機能を活かせば、映像記録以外の活用方法も
法人向けドライブレコーダーには、映像記録以外にも多様な機能があります。その一つである運転診断機能について、ドコモ・システムズの通信型ドライブレコーダーを例にご説明します。
ドコモ・システムズの通信型ドライブレコーダーは、センサーが検知した情報を高精度な運転診断ロジックで解析。「ブレーキ」「停止」「ハンドル」「右左折」「スムーズ」の5項目について、診断結果を数値化・グラフ化したレポートを出力します。管理者はドライバーの運転技術を容易に把握することが可能です。ランキングも表示されるので、上位者を表彰するなど、さらに安全運転意識の向上につなげる活用方法もあります。
クラウド上で運転診断レポートを確認できるため、全国に支社や関連会社がある企業も、本社で診断結果を一元管理できます。
3.ドライブレコーダー活用方法の例~500名を超えるドライバーの運転評価と教育を行う運送会社~
ドコモ・システムズの通信型ドライブレコーダーを導入し、運転診断機能を活用している企業の事例をご紹介します。
【導入事例:千代田運輸株式会社様】
自動車の輸送を手掛ける千代田運輸様は、全国に32社の関連協力会社があり、総勢500名を超えるドライバーが運送業務に携わっています。安全運転指導のために2013年頃からSDカード型ドライブレコーダーを導入していましたが、映像確認機能のみのドライブレコーダーには以下の課題がありました。
課題1 運転評価規準があいまいで、的確な指導ができない
記録された映像を見てドライバーの運転を評価する方法では、公平な判断が難しかったそうです。危険運転を注意しても『主観の相違』を理由に受け入れられないこともありました。
課題2 ドライバーへの安全運転教育が十分にできない
ドライブレコーダーの存在に慣れると、安全運転意識が薄れがちです。管理者側の安全運転意識も高まりにくいという課題を感じていました。
課題解決のため、千代田運輸様では2017年7月からドコモ・システムズの通信型ドライブレコーダーを導入。2019年7月末時点で560台のドライブレコーダーが稼働し、以下のとおり活用されています。
効果1 運転診断機能で客観的な評価規準を確立
担当者の主観による見落としや判断のバラつきを解消。客観的に評価された運転診断レポートをドライバーに見せることで、説得力のある指導が可能になりました。
効果2 運転診断レポートの共有で危険運転が減少
運転診断のデータを独自のフォーマットでさらに分析し、見やすい形で関連協力会社に送付。管理者が集まる月例会議で情報を共有することで、管理者側の安全運転意識が向上し、ドライバーへの指導や研修も積極的に行われるようになりました。その結果、急ブレーキなどの危険運転が減少しました。
千代田運輸様の事例について、さらに詳しく説明した資料をご用意しています。ぜひこちらからダウンロードしてご覧ください。
4.まとめ
ドライブレコーダーの運転診断機能について、活用方法と活用事例をご紹介しました。映像記録機能のみのドライブレコーダーを使っていて、「社用車にドライブレコーダーを導入したのに、効果を実感できない」とお考えなら、機種変更を検討するタイミングかもしれません。
今回ご紹介した活用方法を参考に、運転診断の機能を備えた通信型ドライブレコーダーで、事故削減・事故予防の効果を高めてはいかがでしょうか。
▼ドコモが提供する次世代型テレマティクスサービスについて、ご紹介しています。